
栄螺山は、第13代藩主斉泰(なりやす)が、隣にある霞ヶ池を作るために、池の底を掘った時の土を盛って作られた山です。
栄螺山は、山崎山と同じ高さ約9メートルの山で、山頂に上るまでの道が、時計回りにぐるぐるとサザエの殻のようになっていることから、この名前が付けられました。
栄螺山の山頂には、屋根が傘の形をした御亭(おちん)があることから、別名「傘山(からかさやま)」と言われています。
栄螺山の山頂には、青戸室石と赤戸室石を組み合わせた、高さ約6.5メートルの三重宝塔があります。
三重宝塔の中には、第12代藩主、斉広(なりなが)の肖像と法華経などが納めてあったと言われています。
この栄螺山の山頂からは、霞ヶ池、蓬莱島、唐崎松、その後ろにある卯辰山(うたつやま)を眺めることができ、四季折々の美しい景観を見ることができます。
現在取材:
・兼六園、2018年10月20日、10月26日、10月30日、11月7日
参考文献:
・村上貢、宇佐美孝 「兼六園」(北國新聞社、2013)