
金澤神社は、前田家の遠祖・菅原道真が祭られ、小さいながらも人気の神社です。
金澤神社の歴史は古く、11代藩主治脩が建てた学校の鎮守として創建されたのがはじまりです。
金澤神社は、学問向上、商売繁盛、交通安全などのご利益があるとされます。
金澤神社の周辺には、ミズバショウなどの花が咲く放生池や、金沢の地名発祥の地と言われる金城霊沢などがあります。
金澤神社は、随身坂口から徒歩30秒の場所にあります。
金澤神社について
金澤神社は、前田家の遠祖と言われる学問の神様、菅原道真が祭られ、金沢市内や遠方からも訪れる、小さいながらも人気のある神社です。
金澤神社は、学問向上、商売繁盛、交通安全などのご利益があり、特に、学問成就は有名で、受験シーズンにはたくさんの絵馬が掛けられます。
金澤神社の歴史
金澤神社は、1794年(寛政6年)、11代藩主治脩が、藩の学校である明倫堂(めいりんどう)と経武館(けいぶかん)の鎮守(守り神)として創建しました。
学校建設にあたり金澤神社に祀られたのが、学問の神様で、前田家の先祖と言われる菅原道真(すがわらみちざね)です。
その後、金澤神社は、12代藩主斉広が作った竹沢御殿(たけざわごてん)の鎮守になり、災難除けの神様と、商売繁盛の神様、交通安全の神様が祀られました。
明治時代より前は、春と秋の特別な日に限り、金沢城下の婦人と子供が、金澤神社に参拝できました。
金澤神社に自由に参拝できるようになったのは、1872年(明治7年)に、兼六園が一般に解放されてからです。
金澤神社のご利益
金澤神社は、学問向上、商売繁盛、災難避け、交通安全にご利益があるとされます。
金澤神社のご利益と祭られている神様は、下記の通りです。
- 学問向上 (菅原道真)
- 商売繁盛 (白阿紫稲荷大明神)
- 災難避け(白蛇竜神(はくじゃりゅうじん))
- 交通安全(琴平大明神(こんぴらだいみょうじん))
また、金澤神社には、12代藩主斉広と13代藩主斉泰が、祀られています。
放生池(ほうじょうち)
金澤神社の前にある放生池は、捕獲した魚や動物を自然に放し、生き物を殺すことを戒める儀式のために作られました。
放生池には、春先から夏にかけて、ミズバショウや黄色い小さな花のコウホネなどが咲きます。
放生池の畔には、縦幅が約50センチ、横幅が約25センチの「いぼとり石」があり、この石で「いぼ」をこすると必ず落ちる、と伝えられています。
金城霊沢(きんじょうれいたく)
金城霊沢は、金沢という名前の発祥地と呼ばれています。
金城霊沢の場所は、湧き水が出ていて、12代藩主斉泰が、外径1.75メートル、厚さ15センチ、深さ約2メートルの1枚石を入れ、井戸にしました。
金沢の名前の由来
その昔、山科という地(石川県山科町)に、芋堀藤五郎(いもほりとうごろう)という貧乏で善良な農民がいました。
藤五郎は、自分が持っている小判や、自分の宝物を惜しげもなく、周囲の人にあげてしまう性格のため、いつも貧乏な暮らしをしてました。
ある時、そんな藤五郎に、藤五郎のお嫁さんが、お金の大切さを話したそうです。
ある日、藤五郎が、金城霊沢の泉で山芋を洗っていると、洗い落とした土の中から砂金が出てきて、それから大金持ちになったそうです。
この伝説から、この泉は、「金洗いの沢」「金の沢」と呼ばれ、それから金沢になったと言われています。
金澤神社の場所
金澤神社は、成巽閣の隣にあり、随身坂口から徒歩30秒のところにあります。
※兼六園は、チケットがあれば、当日に限り何度でも入園が可能です。
金澤神社の基本情報
【住所】石川県金沢市兼六町1-3
【連絡先】076-261-0502
現地取材:
・金澤神社、2018年12月1日
参考文献:
・村上貢、宇佐美孝 「兼六園」(北國新聞社、2013)
・金澤神社、「由緒」
http://kanazawa-jj.or.jp/about/entry-56.html
(参照:2018/1/20)